校長挨拶

校長 工学博士
前野一夫

 木更津高専のHPを訪れていただきありがとうございます。本校では、我が国の将来を担う若い世代に、全人的な教育に加え、現代の技術科学の進展に対応できる教育と研究、実践と学理のバランスのとれた教育を進めています。教授、准教授以下、豊富な教育陣を揃え、わかりやすい授業と、演習・実習・実験を含むPBL(プロジェクト課題に向けた相互協働学習:問題発見解決型学習)教育を併せて、創造力と人間力に富み、国際的な実力のあるリーディングエンジニアを育てるという目標のもとに全校をあげて取り組んでいます。

木更津高専で若い夢の実現を

 高等専門学校では、中学卒業後、5年間の本科(準学士課程)において、国語、外国語、歴史や法律などの人文系、数学や物理などの基礎理学系の全人的な教育に加えて、実践的、創造的な専門技術者の育成を目指して工学教育を行い、将来の科学技術を担い、先導するトップエンジニアを育成します。準学士課程では各学科に分かれ、5年一貫の教育課程の中で、一般教育と専門教育を組み合わせ、実験や実習を重視した教育を行います。

 専攻科ではさらに2年間(併せて7年一貫)の高度の専門教育と研究を進め、専攻科修了者には大学評価・学位授与機構の審査を経て学士の学位が授与されます。木更津高専では、国際的な大学教育基準を満たしていると評価されたJABEEで保障される大学と同じ、学士(工学)の学位を取得できることになります。

 これらの5年一貫、7年一貫教育は、まさに最近進められている高大連携を先取りした教育システムに相当し、我が国の大学など高等教育機関のなかでも一際(ひときわ)優れた効果を上げていると評価されています。本校修了者の就職率は準学士課程、専攻科共に100%を維持しており、修了者の約半数は大学3年次編入学や大学院進学を果たしています。

 木更津高専からも、1967年の創立以来、現在まで6900名を超える準学士課程卒業生・専攻科修了生が世に出ており、産業界や地域社会で広く活躍しています。このことは本校の大きな誇りとするところです。

 なお、国立高専機構に所属する木更津高専の授業料等は他の学校種と比較して低く、我が国で最もコストパフォーマンスに優れた高等教育機関システムと言えましょう。

 

木更津高専で人間力と技術科学エンジニアとしての実力を

 木更津高専には、機械工学科、電気電子工学科、電子制御工学科、情報工学科、環境都市工学科の準学士課程5学科と、機械・電子システム工学、制御・情報システム工学、環境建設工学専攻の3つの専攻をもつ専攻科があり、それぞれ特色のある授業を行っています。

 本高専のスタッフとしては50名以上の博士学位取得者を含む、豊富な教育経験とノウハウを有する75名以上の教授・准教授・講師・助教・助手と、30名を超える事務・技術職員、さらに専門分野の非常勤講師など総勢120名を超える教職員を有しており、これらのスタッフが学生の教育指導とクラブ活動など日常の生活、さらに進んだ研究活動やインターンシップを含む産学連携活動の指導に携わります。本校の教育方針は、第一に「人間形成」すなわち人間としての力の育成、第二に「専門の科学技術の修得」、第三に「心身の鍛練」すなわち健康な心と体の育成の3つの柱から成っています。この教育方針のもと、本校の学生は、授業や予習復習、レポート提出などの学業に励みます。

 高専では、5年間の一貫教育の中で大学受験勉強にとらわれず、ものづくりの能力も重視し、基礎と応用、さらには一般科目と専門科目をバランス良く学ぶことが出来るため、時代をリードする工学的基礎力・応用力と創造力が無理なく育てられます。高専の5年一貫、7年一貫という期間は、高等学校のように大学受験で中断されることもなく伸び伸びと勉強や課外活動に取り組めますが、その半面、当面する課題がないと惰性に流されることも考えられます。ですから、本校の学生諸君に対しては適切な課題を各学期のなかで配置し、将来の進路について考え、しっかりした目標を持ち、生活時間を自己管理し、充実した毎日を送るように生活指導と教育・研究活動を行います。

 本校の学生は、日々の一般科目・専門科目に加えてスポーツや文化系の課外活動にも積極的に取り組みます。こうした課外活動の成果を競い合う学校外の大会として、高専体育大会や、テレビ放送される高専ロボコン大会など様々なものがあります。学生は学園祭や体育祭、合宿研修など様々な学校行事に参加し、団体行動の仕方なども学びます。

木更津高専で「個の確立」と「国際的な力」を

 我が国の高等専門学校における教育の大きな特徴として、学生寮があります。英国や米国の一部大学などでも導入されている学生寮システムは、若い世代に対する全人格的な教育に効果があるとされており、学生寮での共同生活と学習生活を進めることにより、家庭から独立し巣立った人格としての「個の確立」と、共同生活による他人との「協調性」を磨き、逞(たくま)しい技術者・エンジニアとして国内外で活躍する根幹の部分を磨きます。

 木更津高専では、遠隔地からの入学生のために雄峰寮(男子寮)、なのはな寮(女子寮)があり、360名以上の学生たちが、自由な雰囲気の中にも各自が責任を持って、自律性と社会性を養成・発揮しながら共同生活しています。

 また、木更津高専では工業英語に対する積極的な取り組みをベースにして、外国の大学等との協定に基づき、台湾やドイツなどの海外研修に参加する機会もあります。特にドイツに関しては、我が国でも初めての高専認定校として、ドイツ外務省のプロジェクト「パートナーシューレ(学校)」PASCH活動に積極的に取り組んでおり、国際的な活動経験を通して一人一人の可能性を広げることができます。また、本校では社会貢献の一環として企業との共同研究を積極的に進めるとともに、インターンシップの実施などにより実践的な教育を行っています。

来たれ、木更津高専へ

 コンピュータと情報技術(IT: Information Technology)の驚異的な進歩は、科学技術の世界を従来とは大きく異なるものに変革しました。その一つはグローバル化で、あらゆる情報が世界を容易に駆け巡(めぐ)る時代となっています。高等専門学校の教育指導体系も、従来の国内の工業・産業の大量生産システムに対応できる実践的エンジニア教育から、さらに加えて、英語を基礎に世界を知り、世界と対話し、新たな産業を創造する国際的な仕事に実践的に取り組むリーディングエンジニアを育てる教育・研究体系に変わりつつあります。

 その一方で、科学技術の基本となる学理の数学や物理、機械や電気電子など専門分野の教育の充実はもちろん、イノベーション社会に対応できるような、「ものごとの本質に迫り、創造性を育む」教育と研究、さらに社会や産業と連携して、企画段階から設計・製作までを一貫する総合的な教育と研究を推進することが必要とされる時代となりました。

 木更津高等専門学校では、これらの時代の要請に応え、学生諸君の夢の実現をサポートする国立高等教育機関の一員として、全力を挙げて学生諸君を応援します。「来たれ、木更津高専へ」

歴代校長一覧

  氏名 就任期間
初代 村上 成一 昭和42年6月1日 ~ 昭和48年6月30日
第2代 渡辺 哲利 昭和48年7月1日 ~ 昭和54年6月15日
第3代 西田亀久夫 昭和54年6月16日 ~ 昭和60年4月1日
第4代 関根 太郎 昭和60年4月2日 ~ 昭和63年3月31日
第5代 高野 文雄 昭和63年4月1日 ~ 平成3年6月30日
第6代 宮野 禮一 平成3年7月1日 ~ 平成7年3月31日
第7代 山田 勝兵 平成7年4月1日 ~ 平成12年6月30日
第8代 北尾 美成 平成12年7月1日 ~ 平成14年7月31日
第9代 小田島 章 平成14年8月1日 ~ 平成17年3月31日
第10代 河上 恭雄 平成17年4月1日 ~ 平成22年3月31日
第11代 工藤 敏夫 平成22年4月1日 ~ 平成26年3月31日
第12代 前野 一夫 平成26年4月1日 ~ 現在

 

学校概要