平成23年度入学式告辞

平成23年度入学式告辞

桜の開花もまもなくかと思われる時期になりました。新入生の皆さん、木更津工業高等専門学校への入学おめでとうございます。
ここに専攻科生42名、準学士課程生216名、計258名をお迎えすることとなりました。本校の在学生、教職員とともに、心から皆さんを歓迎します。

また、本日ご列席の保護者の皆様には、お子様の教育を本校に託していただき、衷心よりお慶びと共にお礼を申し上げます。
ご臨席の後援会役員の皆様にも感謝申し上げます。

なお、新入生の中にはマレーシア、インドネシア、モンゴル、ベトナムからの7名の留学生もおり、準学士課程の3年次に編入学します。

高等専門学校は、中学校卒業の15歳の段階から5年間の本科(準学士課程)と、2年間の専攻科から成り立っており、実践的かつ創造的な専門技術者の育成を目指して教育を行います。
準学士課程では5年一貫の教育課程の中で、各学科ごとに一般教育と専門教育を組み合わせ、実験や実習をふんだんに取り入れた工学教育を行います。
専攻科ではその上に立ってさらに工学の研究を進め、大学卒業と同じ学士(工学)の学位を取得できることになります。

 木更津高専は昭和42年創立以来これまでに、40期、5900名余りの卒業生を世に送り出してきました。 これら卒業生はそれぞれ、産業界や地域社会で広く現役として活躍し、日本の経済社会を支えており、このことは木更津高専の誇りとするところです。

3月11日に発生した東日本大震災で、広い範囲に大津波による甚大な被害があり、また原子力発電所の深刻な事態が今も続いています。
今回の災害により亡くなられた方々に哀悼の意を表しますとともに、今なお被災による苦しい生活を余儀なくされている方々にお見舞い申し上げます。
一方、被災地以外の地域でも電力不足などの影響が続いています。 新入生の皆さんは、こうした困難の中、木更津高専の新しい生活を始めることになりました。どうか、その意味をしっかり心に留めていただきたい。 日本は国民一人一人の力を合わせて現在の危機的な状態を乗り越え、いつの日か復興を成し遂げなければなりません。 そして、震災の前より良い国、安全で安心して暮らせる元気な日本を作らなければなりません。 新入生の皆さんも、そのような気持ちを共有して、自分は何ができるかを考え、これからの学校生活に取り組んでいただきたい。

さて、中学校を卒業したばかりの準学士課程の新入生諸君に申し上げます。
高等専門学校は、特に低学年の間は、高等学校と似た所がありますが、全体としては大学と共通の所もあり、高校と大学の両方の性格を併せ持った学校とも言えます。
皆さんは3年前、中学校に入学したとき、それまでの小学校と随分違う学校生活にとまどったかもしれません。
これからの高専の生活は、今までの中学校と違う面もかなり多く、一層とまどい、不安に思うことが多いかもしれません。 しかし皆さんは柔軟な感性を持ち心身ともに急速に成長する年代であり、高専での生活は決して乗り越えられない壁ではありません。 どうか一日も早くクラスの仲間と友達になり、高専生活に慣れ、元気な高専生になっていただきたい。私たち教職員や上級生も、全力で優しく皆さんを応援します。
分からないこと、不安に思うことがあったら、何でも誰かに相談してください。多少の失敗は後からいくらでも取り戻せます。

 なお、高等専門学校は、教育制度の中では、大学と同じ高等教育機関に位置づけられています。学校では、皆さんはこれからは「生徒」ではなく「学生」と呼ばれることになります。

 本校は、学校生活を通じて学生諸君を立派な大人の社会人に育成するため、3つの教育方針を掲げています。
第一に人間形成、すなわち人間としての力の育成、第二に専門の科学技術の修得、第三に心身の鍛練、すなわち健康な体と心の育成、であります。
これらの目標を達成するため、学業のほかに、学園祭や合宿研修を含む様々な学校行事を用意しています。 さらに、スポーツや文化系の課外活動も皆さんの入部を待っています。男女ごとの学寮は、遠距離で自宅通学が困難な学生を受け入れます。 こうした高専生活の様々な事について、一つ一つ説明がありますので、よく聞いてください。

高専の特色は5年一貫の教育だと申し上げました。高等学校と比べると、大学受験準備の勉強に捕らわれず、伸び伸びと勉強や課外活動ができます。
3年次には1年間かけて自由研究をする授業もあります。半面、大学受験がないことで、自分の意思で勉強に取り組む習慣がついてない学生は、中だるみに陥ってしまうことも少なくありません。
ですから、これからの皆さんに大事なことは、自分の将来の進路も考え、目標を持って、勉強や課外活動を含む生活時間を自分できちんと管理できるようになることです。

 実際の勉強では、レポート提出を求められることも多く、授業以外の予習復習にも気を抜けない毎日が続くことと思います。
学寮に入る学生は、親元を離れての生活に何かと不便がありますが、毎日の時間的余裕はあります。自宅からの通学に長時間を要する学生もあります。
そうした各人の状況に応じて、自身の生活時間を管理して充実した毎日を送っていただきたいと思います。

 そして、スポーツや文化系の課外活動にも、すべての学生が可能なかぎり取り組むよう、強く望みます。
日頃の練習成果を競い合う学校外の大会も、テレビ放送される高専ロボコン大会をはじめとして様々なものがあります。
学生が様々な課外活動に取り組むことは、一人一人の可能性を広げるばかりでなく、木更津高専全体の元気につながり、ひいては社会を元気にすることにもつながります。

 今日から、学生、教職員が信頼と相互の理解の上に立って、保護者の方々のご支援もいただきながら、すばらしい学生生活を送ることができるよう、お互いに努力していきましょう。
あらためて、皆さんの入学を在校生、教職員、関係者全員が大歓迎しているということを申し上げて、お祝いと歓迎の言葉といたします。

2011年(平成23年)4月4日
木更津工業高等専門学校長
工藤 敏夫

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