トピックス

ハインリヒ・ヘルツ・ベルーフスコレーク(HHBK)の学生来訪(受入学生報告)

<デュッセルドルフの友人たちの来日>

 8月30日から9月7日までの9日間、デュッセルドルフにあるハインリヒ・ヘルツ・ベルーフス・コレーク(HHBK)の4名の生徒たちと引率の先生1名が本校を訪問しました。昨年12月に本校から6名の学生たちがデュッセルドルフを訪問し、今回はHHBKの生徒たちが本校を訪れました。HHBKからやってきたのは、モーリッツ・ヘクター、アンドレ・マスロウスキー、ステファン・ハーゲマン、レオン・ヘッチェルの4名の生徒たちとファリト・イザミアーン先生です。彼らは、木更津高専生たちと共に1週間本校の合宿所で生活しました。
 滞在中には、本校の授業(ドイツ語・基礎数学・光通信のワークショップ)に参加した他、広尾にあるドイツ大使館やゲーテ・インスティトゥート東京、東京都庁を訪れたり、本校の茶道部協力のもと茶道体験をしたりしました。他にも、千葉県日独協会の協力のもと日本人の家庭でホームステイを体験し、QVCマリンフィールドでプロ野球の試合「千葉ロッテ・マリーンズ対埼玉西武ライオンズ」を観戦しました。
 HHBKの学生たちと日本で過ごした期間は1週間だけでしたが、私たちにとっても彼らとの日々はとても有意義なものでした。ドイツは日本から遠く離れた国であり、言葉も文化も違います。私にとって日本とドイツの文化の違いは大変興味深いものです。今回HHBKの生徒たちとの交流を通じて、私たちの国の文化や習慣についても考えることができました。私はドイツの友人たちが日本へ来てくれたことを心からうれしく思います。
(文責:制御・情報システム工学専攻1年 後藤 貴司)

QVCマリンフィールドにて「千葉ロッテ・マリーンズ対埼玉西武ライオンズ」の観戦

QVCマリンフィールドにて「千葉ロッテ・マリーンズ対埼玉西武ライオンズ」の観戦

<歓迎夕食会と日本食レストランでの食事>

 8月31日、HHBK生の滞在2日目の夕方、木更津高専生15人がHHBK生を歓迎するための夕食会を開きました。合宿所で開かれたこの夕食会のメニューは、私たち木更津高専生が、「日本らしい料理」をテーマに考えました。メニューには、たこ焼き・やきそば・から揚げ・いなりずし・豆腐サラダ・餃子・白玉団子といった料理がラインナップされました。そのうち、たこ焼きはHHBKのモーリツとアンドレも焼くのを手伝いたいと申し出てくれたので、一緒に作りました。夕食会は、今回の滞在を中心になってまとめてくれた5年生の川上哲さんの乾杯の音頭で始まりました。ドイツ人の参加者はこれまで食べたことのない料理に戸惑っている様子でしたが、おいしそうに食べていました。特にたこ焼き、餃子は大人気で、すぐになくなっていました。また彼らは日本のマヨネーズが気に入ったようで、いろいろな料理にたくさんかけて食べていました。特に引率のイザミアーン先生は、いなりずしにまでマヨネーズをかけて食べていて、これには驚かされました。あらかた、すべての料理を食べ終わったあとのデザートは白玉団子でした。白玉団子には、つぶあん、みたらし、しょうゆの3つの味が用意されていました。特に5年生の鵜重誠さんの手作りのみたらしはとても好評でした。
 また、彼らのリクエストもあり、朝食に、和食を水曜から金曜までの三日間、作りました。ご飯と味噌汁の他、鮭、ほうれん草のおひたし、かぼちゃの煮物などの日本らしい料理を用意しました。
 また夕食にも日本らしい料理を食べてもらおうと思い、水曜日の夕食は、学校の近くのお好み焼き専門店へ、木曜日には食べ放題レストランに行きました。
 お好み焼き店は、すべて自分たちで調理するお店でした。また、ここでは座敷に座って食事をしたので、彼らは足が痛そうでした。ここではみんなで2時間かけゆっくりとお好み焼きを楽しみました。初めは焼くのに苦戦していた彼らも、最後にはうまく焼くことができるようになりました。自分たちで鉄板で焼く体験は初めてだったようで、楽しそうに食べていました。
 木曜日には、木更津高専生に大人気の食べ放題レストランに行きました。ここでは一時間半好きなだけ食べることが出来ます。そこでは、肉、野菜、ラーメン、うどん、すし、デザートなど、様々な種類の食べ物があります。レオン、ステファンは自分でエビを焼き、たくさん食べていました。ドイツでは魚介類は高価なのであまり食べる機会はない、と言っていました。
 最後に、ドイツからやってきた彼らに、日本で食べたものの中で、好きだった料理、嫌だった料理は何かと聞いてみました。好きな料理として、お好み焼きや寿司、味噌汁、嫌いな料理として、納豆、魚との答えが返ってきました。お好み焼きや味噌汁などを好きだといってくれたのは日本人としてうれしかったのですが、魚、豆を嫌いと言われたのは少し悲しかったです。
 彼らの次回の訪問の際には、ラーメン屋やとんかつ屋など、今回とは違った飲食店に行き、日本の食事をさらに楽しんでもらいたいです。

(文責:電気電子工学科4年 白坂 誠浩)

<ドイツの友人たちとの東京見学>

 9月1日、HHBK生たちと一緒に東京見学をしました。木更津から高速バスでアクアラインを渡り、品川まで行きました。アクアラインを通るコースは、木更津滞在の名物なので、ドイツからの参加者たちにも是非体験してもらいたいと思っていました。午前中は、広尾のドイツ大使館を訪問しました。あいにくの雨でしたが、大使公邸や大使館庭園を見学することができました。この大使館庭園は、日独交流の歴史的場面の舞台ともなってきた場所です。また、公邸では日本の皇族を招いて演奏会が開かれることもあるそうです。ドイツ大使館の庭園には日独関係を象徴する大きな鐘楼があり、この鐘楼は、ヤンマーディーゼルの創業者山岡孫吉氏により「日独友好親善之鐘」として寄贈されたものです。山岡氏はディーゼルエンジンの改良、製造に大きな功績を遺した人物ですが、ディーゼルエンジンの発明者であるドイツのオイゲン・ディーゼルの親族が決して山岡氏に特許使用料を要求することがなかったことなど、日本とドイツとの縁が感じられます。鐘楼にはドイツ語で「響きは消えても調和は残る」(“Die Töne verhallen, aber die Harmonie bleibt„)というドイツの詩人ゲーテの言葉が刻まれていました。庭園中の池には、ドイツの国旗色をモチーフにした赤・黒・金の三匹の鯉が泳いでいました。その後、私たちは大使館中の一室に案内していただき、ドイツ大使館の職員の方からドイツの「エコロジー政策」について講義を受けました。
 午後には、青山にあるゲーテ・インスティトゥート東京に行きました。館内のドイツ料理店「ノイエス」で作ってもらった昼食をとり、その後、ゲーテ・インスティトゥートに関するクイズ大会に参加しました。「世界中にはゲーテ・インスティトゥートはいくつあるか?」、「ゲーテ・インスティトゥートはいつ創立されたのか?」などの質問がありました。
 都内を散策後、夕方に私たちは新宿の東京都庁へ行きました。地上202メートルの高さにある45階の展望室からの眺めはとてもすばらしく、東京の夜景を一望することができました。また、展望室にはお土産店やレストランもあり、ドイツからの訪問者たちはそこでいろいろとお土産を買っていました。夕食は、品川の和食レストランでとりました。ドイツからの訪問者たちは、うな丼や蕎麦を注文しました。彼らが「うなぎ」を食べたことには少し驚きましたが、おいしそうに食べていました。日本のうなぎ料理はドイツでも有名なのでしょうか?
 ドイツ大使館やゲーテ・インスティトゥート東京などの訪問を通して、ドイツと日本の絆の深さをあらためて実感しました。この東京訪問が、彼らのドイツへのお土産話の一つになったのならとても嬉しいです。

(文責:環境都市工学科5年 川上 哲)

広尾にあるドイツ大使館にて

広尾にあるドイツ大使館にて

<デュッセルドルフと君津の炭鉱文化>

 9月4日、HHBKの訪問者と本校の学生が、新日鐵住金君津製鐵所を訪問しました。HHBKは高専と同じ工学を学ぶ学校であり、デュッセルドルフはルール工業地帯という旧炭鉱地帯に位置していることもあり、この製鉄所を一緒に訪問するのは意義深いことでした。
 新日鐵住金は、よく知られているように日本を代表する製鉄会社で、日本国内に多くの製鉄所を持っています。また、欧州オフィスがデュッセルドルフにあります。その中でも君津製鐵所は、1965年の設立後、新日鐵住金の生産拠点として、高炉稼働基数3、粗鋼生産高9,628千トン(2014年度)と、国内トップクラスの品質・設備・生産量を誇っているそうです。また、『大地の子』という1987年から1991年まで連載された山崎豊子の小説に登場する製鉄会社「東洋製鉄」のモデルとなったのが新日鐵住金です。この小説は、1995年から1996年にかけてNHKでテレビ放送され、その際には君津製鐵所がロケ地になり、新しい製鉄所建設を目指す中国の要人たちが日本の製鉄所を視察に訪れた際の場面が映し出されました。
 工場見学では、まず担当の方がHHBK生向けに英語版の製鋼過程のDVDを見せてくださり、その後、日本人学生向けにパワーポイントを使って日本語で君津製鐵所の歴史や設備について説明してくださいました。
 その後、場内バスで実際に工場を見学させていただきました。製鉄所の敷地は1,216万㎡(東京ドーム約220個分)と、とても広いので、最初の見学場所である、第4高炉に行くまでにバスで10分もかかりました。
 実際に見学した製鋼工場内はとても暑く、驚きました。鉄鋼の生産過程では「高炉」と呼ばれる設備が使われ、鉄鉱石とコークスを化学反応させて鉄を分離する過程があり、このとき炉内の温度は2000℃以上になるからだそうです。高炉では、鉄が冷めないように実際に保温材を入れる作業している職員の方々を見かけ、その作業はとても大変だろうと思ったのですが、現在では現場でのほとんどの作業が機械で行われているそうです。
 最後の本館に戻っての質疑応答では、「君津製鐵所の今後の課題はなにか」という質問が本校の学生から挙がりました。これに対する担当の方の回答は「今後、高炉が1基減る予定であり、いかに生産効率を上げていくかが課題である」ということでした。
 今回の見学では、通常では見ることができない鉄鋼の生産過程を見せていただき、貴重な体験ができました。また、HHBKのあるデュッセルドルフには、新日鐵住金の欧州オフィスがあったり、また近隣のエッセンには世界遺産のツォルフェアイン炭鉱業遺産群があることなど、日本とドイツのつながりを感じました。工場見学をさせてくださった君津製鐵所のみなさん、ありがとうございました。
(文責:電子制御工学科5年 阿波 優里花)

新日鉄住金 第4高炉前

新日鉄住金 第4高炉前 ※第4高炉前では工場内で唯一写真撮影が許されており、ここで集合写真を撮りました。第4高炉の高さは125mあるそうです。