本校では、7月12日から22日の間、独立行政法人国際協力機構(JICA)より、モンゴル3高専の教員等を対象とした国別研修「高専型教育導入に向けた教員の能力強化」の数学分野への協力要請を受け、本校基礎学系の数学教員を中心に、受託事業として研修を実施しました。
近年、海外において高専制度が注目され、モンゴルでもその整備が進められており、2014年9月には、モンゴル科学技術大学附属高等専門学校、モンゴル工業技術大学附属高等専門学校及び新モンゴル高等専門学校の3校が開校していますが、これら高専では、現場における教育実践のための人材育成が急務となっており、この度の研修は、モンゴル政府から我が国への「高専型教育導入に向けた能力強化」の支援要請を背景に2015年から3か年に亘り実施することが計画された研修の一環として行われたものです。
研修団は、前記各校の教員を中心にモンゴル国教育科学省の高等教育担当者も加わり総勢6名で構成され、初日には、前野校長による歓迎の挨拶と鴇田国際交流センター長によるオリエンテーションを受け、研修期間、本校の研修担当教員によりカリキュラムやシラバスの作成方法、カリキュラムと専門科目との関連性、学生の評価方法や数学の教授方法など多様なメニューの研修を受けるとともに、教室での授業や実習の現場、実験施設や学生寮などを視察しました。
その後、本校において順調に8日間の研修を実施、最終日の成果発表会にはJICA関係者も同席し、研修員代表による総括発表に続き、各研修員から今回の研修で得た成果や感想について「当初の予定以上の成果を得ることができた」、「木更津高専の学生指導や教授の方法をモンゴルに持ち帰り直ぐにでも実践したい」などの感想が述べられ、参加者にとってこの度の研修が期待以上の成果を得られ大変満足なものとなった様子が窺えました。研修の終了に当たり、前野校長から、今後のモンゴルにおける高等教育の発展を願う激励の言葉が伝えられ、鴇田国際交流センター長からは、今後の相互交流への期待について挨拶が述べられました。
本校では、このたびの研修を機にモンゴルの高等教育機関との学術交流を進め、教育研究環境のグローバル化に繋げたいと考えています。