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PASCHプログラム―ドイツ語青少年コース(JUKU)(派遣学生報告)

 世界の文化を知った国別発表会-JUKU2019に参加して

環境都市工学科4年 伊藤真歩

 2019年8月10日から31日までの3週間、私はドイツ南部バーデンヴュルテンベルク州のヒンターツァルテンにあるビルクレホーフ学校で開催されたPASCH校ドイツ語コース(JUKU)に参加しました。このJUKUには、世界の15ヶ国から14歳から19歳までの102人が集まり、午前中のドイツ語の授業、午後のスポーツなどの課外活動、週末のフライブルク、コンスタンツへの遠足やダンスパーティなどを通じてドイツ語を学びました。
 以下で私は、8月21日水曜日の夕方に行われたLänderabend について紹介します。Länderabend とは、各国の参加者が伝統や文化を歌や踊りとともに紹介する発表会です。Länderabendでは、各国が時間をかけて準備してきたものをみんなの前で披露しました。この発表を通じて、私は様ざまな国の文化や歌、踊りを知ることができたと共に、参加者の自国への愛情を感じることができました。その中でも私の強く印象に残ったギリシアの発表について紹介します。
 ギリシアからの参加者たちは、ギリシアの歌と「ペントサリ」という名前の踊りを披露しました。特に踊りは日本では見たことのないものでした。6人が横一列に並び、両隣の人の肩に手を置いて回りながら足でリズムをとって踊っていました。足を交差させたり、強く踏み込んだりと、同じ動きを揃えて踊っていたことがとても印象的でした。
 私たち日本からの参加者は、『前前前世』の「ヲタ芸」を披露しました。ヲタ芸とは、コンサートでアーティストを応援するためにファンが独特な動きや掛け声をするパフォーマンスです。これは、日本独特のポップカルチャーであり、世界でもよく知られているため、ドイツに来る前にLänderabendでヲタ芸をすることを参加者みんなで決めていました。しかし、私たちは踊りを覚えておらず、ドイツに着いた次の日から朝練を始めました。朝食の前の7時半頃から学校前の広場で30分くらい毎日練習しました。Länderabendの前日、前々日にも練習する時間があり、部屋を借りてWifiで音源を確認して、ヲタ芸の練習を通しで2回しました。私たちは、浴衣、甚平、マリオ&ルイージ、NARUTO、学ラン、ポケモンの衣装を着てヲタ芸を披露しました。NARUTOは海外でとても有名で、NARUTOの衣装を着た村越くんが舞台に登場したときの歓声の大きさはすさまじかったです。
 本番では各衣装を紹介した後に、部屋を暗くし観客に光るライトバンドを配り、ペンライトを使ってヲタ芸を披露しました。音が最初聞こえなかったり、浴衣の帯の紐が切れたり、ペンライトが足りない、光らないなどたくさんのハプニングが起こりましたが、日本の発表は参加国の中で1番盛りあがったと思います。後から登場するインドの参加者に、「日本の発表が素晴らしくて出たくないわ!」と言ってもらえるほどでした。Länderabendが終わったあとも熱気は冷めず、他の国の友人から一緒に写真撮って!とたくさん言われました。本当にうれしかったです。
 ドイツのJUKUへの3週間の留学は本当に楽しかったです。今までの人生で一番楽しいともいえる3週間でした。同じ年代の他の国の人たちと一緒に生活し、多様な価値観や文化の違いについて知ることができました。一生仲良くしていきたいと思える友達にも出会うことができました。Goethe-Institutをはじめ、このようなドイツ留学の機会を与えてくださった全ての方に感謝します。本当にありがとうございました。

舞台での「ヲタ芸」

JUKU国別発表会の後で

 

             ビルクレホーフの学生寮での生活:Jugendkurs2019に参加して 

電気電子工学科4年 村越 遼太

 
 私は、2019年8月10日から31日まで、ドイツ南部のヒンターツァルテンにあるビルクレホーフ学校で開催されたPASCH校Jugendkursに参加しました。このコースには世界15ヶ国から14から19歳まで102人のPASCH校生が集まり、三週間一緒に学生寮で生活し、ドイツ語を学びました。
 
 Jugendkursには女子の参加者の方が圧倒的に多く、学生寮は男子が2つ、女子が3つでした。各寮に参加者の身の辺りを補助してくれる1~2人のBetreuerと呼ばれる方がいました。私はNeue Hirscenという寮で、BetreuerはTimoとJanという男性2人で、どちらも優しくそして大柄でした。Neue Hirscenは、3階建てで、各階にトイレとシャワールームが設置されており、部屋や建物はとてもきれいでした。1人部屋にはベッドと机が2つ、2人部屋には2段ベッドと机が2つ設置されており、共用スペースにはウォーターサーバーが設置されていて、いつでも冷たい水や炭酸水を飲むことができました。さらにラウンジにはサッカー盤やテレビ、Wiiなどのテレビゲームも置いてあり、Wi-Fiもありました。しかしビルクレホーフ自体は敷地がとても広く、寮から教室や食堂が遠くて移動が大変でした。学生寮でのルールとして、夜10時から行われる夜のミーティングに参加すること、ミーティング後の外出禁止くらいしか禁止事項がなく、とても自由でした。
部屋割りは、1人または2人部屋でした。2人部屋で過ごしていると授業やそのほかの活動で普段関わらない人とも仲良くなれたとのことなので、1人部屋だった私はうらやましく思いました。
 授業やアクティビティの時間が多く、実際に私たちが学生寮で過ごす時間はあまりありませんでした。そんな中でもたくさんの思い出が生まれました。例えば寮のラウンジにはサッカー盤があり、それで国や年齢に関係なく一緒に遊んだのはいい思い出です。他にも夜の点呼の時に毎回話を聞いておらず、皆から笑われるカイス(チュニジア)やいつも眠そうな大河君(日本)など人に関しての思い出もあります。その中でも、自分の一番の思い出は、寮の仲間と一緒にパーティーをしたことです。クシャール(インド)が、フライブルクの街に出掛けた時お菓子を買ってきて、パーティーをしようとみんなに声をかけ、ミーティングの後にパーティーを行うことになりました。そのパーティーでは夜遅くまでみんなで踊ったり、それぞれの国のお菓子を持ち寄って食べたりして、とても楽しかったです。

 このJugendkursで得られた仲間や経験や思い出は日本の生活ではなかなか手に入れられるものではありません。この貴重な機会をくださったGoethe-Institutのみなさまや、木更津高専で、ドイツ語を指導してくださった柴田先生には感謝してもしきれません。本当に貴重な体験をすることができました。ありがとうございました。

私たちが暮らしていた寮の仲間たち

「バッドテイストパーティ」参加前。左 Kais(チュニジア)右 村越