キャリア支援室のお知らせ

2025/05/26 高専キャリアラボ 第3回

2025年5月26日,第3回「高専キャリアラボ」が開催されました。
今回は,機械工学科の卒業生で専攻科修了生である粕谷優氏(入社6年目)と,化学系4年制大学卒業の里見拓人氏(入社10年目)を講師にお迎えし,現在勤務されているコスモ工機株式会社でのご経験や,これまでのキャリアについて語っていただきました。
里見様からは,社会人1〜2年目は目の前の業務に追われる日々であったこと,3年目からは徐々に責任ある業務を任される中で自身の未熟さを痛感しながら成長してきた過程,そして7年目を迎える頃からは周囲との関係性が見えるようになり,「人とのつながりが社会貢献につながる」という気づきに至ったことなど,10年間のリアルな歩みを語っていただきました。また,企業理念にも通じる「情けは人の為ならず」という言葉を,ドラえもんのエピソードと重ねて紹介される場面もあり,温かく深みのある講演となりました。
粕谷様からは,ご自身が高専進学を決意された経緯や,専攻科での研究活動についてお話しいただきました。4年次には就職を意識してインターンシップに参加し,モノづくりの現場に触れると同時に,夏場に作業着での現場作業などが自身に合わないことを体感。そこから「これは嫌だ」という感覚を手がかりに,進路を見つめ直し,専攻科への進学,そして設計職を志して現在の職場にたどり着いたという経験談を語られました。
今回の講演では,「したいこと」だけでなく「したくないこと」から進路を考えるという逆説的なアプローチや,「専門外の分野でも視点を変えれば選択肢になり得る」という言葉が印象的でした。2回目までの“やりたいこと”を軸にした講演とは異なり,迷いや不安を抱える学生にとって,進路選択への新たな視点を与えてくれる,非常に意義深い機会となりました。


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