キャリア支援室のお知らせ

2025/10/27 高専キャリアラボ 第14回

【高専キャリアラボ実施報告】電力インフラを支える技術者のキャリアと挑戦

2025年11月10日(月),第14回目となる「高専キャリアラボ」を開催しました。

 今回は,東京電力パワーグリッド株式会社より,富永 亘 氏,東京電力ホールディングス株式会社より大峠 志保 氏をお招きし,ご講演いただきました。

本イベントは、学生が将来のキャリアを具体的にイメージし、主体的に進路を考えるきっかけを提供することを目的としています。

電力会社で働く高専卒技術者のリアルな声

 富永氏は木更津高専電気電子工学科の卒業生で、現在は東京電力パワーグリッドにて配電保守業務に従事。講演では、自身の就職活動の経験や、入社後に感じた仕事のやりがい、高専時代にやっていて良かったことなどを、親しみやすい語り口で紹介しました。

 特に印象的だったのは、「高専生は企業から求められる人材である一方、就職先の選び方を誤るとミスマッチが起こる」という警鐘。インターンシップやOB訪問を通じて、業務内容や職場環境をしっかり理解することの重要性を強調しました。

 また、台風被害による停電復旧作業を通じて「電気のありがたみと仕事の意義」を実感したエピソードは、学生たちにとって働くことの意味を考えるきっかけとなりました。

異分野からの挑戦と海外業務体験

大峠氏は大学で土木工学を専攻し、東京電力に技術職として入社。電気系の業務に携わる中で、地中送電設備の設計や冷却システムの構築など、専門外からの挑戦を乗り越えてきた経験を語りました。

特に、シンガポールでの地下変電所コンサルティング業務に参加した話では、英語力よりも技術力が重視される現場の実情や、異文化の中で仕事を進める難しさと面白さが伝わってきました。

「失敗を恐れず、まずは挑戦してみること」「自分の選択をベストにしていく姿勢」が、キャリア形成において大切だというメッセージは、学生たちの心に響いたようです。

学生との活発な質疑応答

 講演後の質疑応答では、スケジュール管理の方法、難しかった授業、英語資格の活用、インターンシップの選び方、異分野キャリアへの不安など、学生から多くの質問が寄せられました。

 講師の方々は一つひとつの質問に丁寧に答え、学生の悩みに寄り添う姿勢が印象的でした。

まとめ

 今回のキャリアラボは、電力インフラという社会を支える分野で活躍する技術者のリアルな声を通じて、学生が自分の将来を考える貴重な機会となりました。講師の体験談は、進路選択やキャリア形成に向けた具体的なヒントに満ちており、参加した学生たちにとって大きな刺激となったことでしょう。

 


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