キャリア支援室のお知らせ

2025/11/17 高専キャリアラボ 第15回

2025年11月17日(月)、第15回となる「高専キャリアラボ」を開催しました。 

今回は、株式会社長大様より、環境分野に携わる三浦真希央さん(木更津高専 2025年卒)と、橋梁設計を専門とする小林尚哉さん(秋田高専 2016年卒)をお招きし、ご講演いただきました。 

1.  業界を学ぶ。「社会インフラ」「建設コンサルととは?」 

まず始めに、「社会インフラ」「建設コンサルタント」について説明をいただきました。巷ではそれぞれの単語を見聞きすることのある学生もいましたが、初めて聞いた学生も多かったようです。業界の多岐にわたる仕事の内容や歴史をお話しいただきました。 

2. 環境分野の幅広い業務と、20歳から現場で得られる学び(三浦さん談) 

環境影響評価、猛禽類の調査、騒音・振動調査など、環境分野では多様な業務が展開されていることが紹介されました。学生時代の進学・就職の迷いや、進路の切り替えなどの経験談、高専卒で就職する懸念点の回答も共有され、早くから社会人として実務の中で成長していく技術者の姿が伝わる内容でした。 

特に、「高専卒でも十分に活躍できる」「何も心配いらない!むしろ(高専卒での入社が有利!」というメッセージは、本科卒業後に就職を希望している学生にとって大きな励みとなりました。 

3. 橋梁設計の現場で求められる技術と責任(小林さん談) 

橋梁設計や老朽橋の復旧、国道の立体化事業など、生活に直結するインフラ整備の事例が豊富な資料とともに紹介されました。大規模な詳細設計に携わるやりがいや、実務の中で技術力を磨いていく過程が語られ、学生たちは身近な道路や橋がどのように支えられているのかを実感している様子でした。 

また、転職を経験した立場から、「技術者は生涯学び続ける姿勢が必要」「高専卒だったからこそ、大卒者に対して2年、マスター卒に対して4年のアドバンテージがある。実務経験の差は大きく、社会人としての現場での職務経験が大きな力になる」といった言葉も述べられ、進路選択だけでなく働き方そのものについても深い示唆がありました。 

4. 資格取得やAI活用など、学生時代に意識すべきこと(小林さん談) 

 講演後半では、TOEICや技術士などの資格取得の重要性、学生のうちに取り組んでおきたい論文発表や資格の学習、さらに今後技術職にとって欠かせないAI技術との向き合い方についてのアドバイスを頂きました。 

 講演の最後の質疑応答では、真面目な「技術士の習得方法」から「恋愛はモチベーションの源」まで、OBだからこそ聞けたような学生からの質問に、幅広く丁寧に回答していただき、終始和やかな雰囲気で交流が行われました。

5. 進路を考える上で大きな刺激となる時間に 

学生からは、「中学生までは、夏でも涼しい環境で働ける職場をめざしていたが、キャリアデザインで出会った方々は、社会貢献などに誇りを感じている人が多いと感じた。自分もそういえる技術者になりたい。」「働くうえで自身がやりたいことを大切にしていく。そのためには自分にあった仕事とは何かを考えていく。」という話をしてくれた学生もいました。 

今回のキャリアガイダンスを通して、学生たちは「高専卒業後の働き方」や「社会で求められる姿勢」、「自身の大切にしたいこと」をより具体的にイメージしたり考える機会になりました。 

  ご協力くださった株式会社長大の皆さまに,心より感謝申し上げます。


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