令和2年度 修了証書・卒業証書授与式告辞

 本日ここに、準学士課程卒業生171名に卒業証書を授与いたしました。卒業生の中にはモンゴル、マレーシア、ラオスから各1名、計3名の外国人留学生も含まれています。また、ベトナムからの外国人留学生1名を含む専攻科修了生28名に修了証書を授与し、併せて学位授与機構より学士(工学)の学位も授与されました。

 卒業生・修了生の皆さん、おめでとうございます。本校の教職員を代表し、心よりお祝い申し上げます。本年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため会場に御同席頂けませんでしたが、保護者、関係者の方々にも心よりお慶び申し上げます。

 卒業生・修了生の皆さん、5年間あるいは7年間に渡り、厳しい勉学と研究、課外活動など、密度の濃い充実した学生生活を送られたことと思います。木更津高専での青春の一ページは、忘れることのできない思い出となるでしょう。

 1967年の創設以来、本校卒業生は7762名、専攻科修了生は633名に上り、国内外の様々な領域で幅広く活躍しています。
 卒業生・修了生は、約半数が就職し、半数が進学します。
 企業からの求人倍率は、約30倍です。高専生は即戦力人材として極めて高い評価を受けています。
 また、進学についても、卒業生は、本校専攻科や豊橋・長岡の技術科学大学、千葉大学等の国立大学等に進学し、専攻科修了生については、東京大学、東京工業大学等の優れた大学院に進学しています。

 高専制度は、我が国の高度経済成長を担う中堅技術者の養成のため約半世紀前に創設されました。Society5.0時代と言われる今日、IoT、AI、ロボティックス、サイバーセキュリティ等最先端の技術を身に付けることが求められており、それらを身に付けた高専生はまさに「日本の宝」です。

 今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で年度当初から全面的な遠隔授業を実施し、後期からは遠隔授業に加えて週一回の分散登校により学業を継続することとなりました。皆さんは、新しい授業形態にもしっかりと対応し、無事に今日の日を迎えることができました。緊急事態宣言が出され制約された生活の中、学びを続けることは、さぞ苦労も多かったことでしょう。このような試練を乗り越えた皆さんは、今後の人生においても逞しく歩んでいけるものと確信しています。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、テレワークやオンライン会議が推進される等、社会は大きく変貌しました。今後、社会の変化に柔軟に対応していくことがこれまで以上に求められます。これからは、高度な技能を身に付けた高専生が益々活躍する時代になることでしょう。

 卒業生・修了生の皆さん、今後、それぞれの進路において、その力をいかんなく発揮し、木更津高専出身者の実力を社会に示して下さい。そのことで高専教育の重要性が更に認識され、本校も発展していければと思います。
 皆さんのこれからの御活躍と輝かしい未来を心より祈念し、お祝いの言葉といたします。

                              令和3年3月19日 
                              木更津工業高等専門学校長
                              佐久間 研二