卒業生・修了生のみなさん、卒業・修了おめでとうございます。準学士・学士を得たみなさんの努力に敬意を表し、心からお祝いを申し上げます。また、長年にわたって皆さんを支え、見守ってこられたご家族に、お礼とともにお祝い申し上げます。留学生の皆さんは、言語・文化の異なる地での生活、学習には大変な苦労があったかと思います。幾多の困難を乗り越え、今日を迎えられたことに敬意を表します。
さて、本校は今年、開校五十七年を迎えました。本校の教育は、判断力、創造力、実行力を備えた創造的エンジニアの育成です。この目的は達成されているのでしょうか。これは、本科を卒業した八三二八名と専攻科を修了した七三五名の社会的評価が答えを出していると思います。ただし、本校は皆さんにその基礎を用意しただけで、将来の成功は、皆さんの努力次第であることは言うまでもありません。
皆さんだけでなく、本校も社会の要請に応じ成長しています。今年度、政府の「大学・高専機能強化支援事業」に応募し採択されました。これはセキュリティ人材の育成を目的としたもので、本校の全学科にセキュリティコースを設置します。
これから皆さんは、本校で学ばれた様々な専門を社会で生かし、幸福な社会をつくるエンジニアとして、活躍が期待されています。一方、デジタル変革により、十年二十年後の予測は難しくなっています。皆さんに期待されているのは、先の見えない未知の世界に果敢に挑戦していく勇気であり、実行力です。誰もやっていないからやってみる、面白そうだからやってみる。これが創造的エンジニアです。自ら決めた目標を達成するまで諦めないでください。諦めない限りレベルの向上はあっても、結果の失敗はありません。
明日から皆さんは本校のOB・OGです。皆さんの大きな財産である同窓生のネットワークを積極的に活用してください。これからも木更津高専は、皆さんをずっと応援し続けます。いつでも遊びに来てください。
最後に、皆さんが笑顔を絶やさず、諦めず、感謝の気持ちを持ち、果て知れぬ旅を楽しまれることを祈念し、お祝いの言葉とします。
令和7年3月19日
木更津工業高等専門学校 校長 先村 律雄