教育理念

教育理念

本校の使命

木更津工業高等専門学校は、教育基本法(昭和22年法律第25号)の精神にのっとり、学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づいて、深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的とする。また本校専攻科は、高等専門学校の基礎の上に、更に高度な専門的知識と技術を教授し、創造性豊かな技術能力を育成することを目的とする。

本校の教育方針

(1)人間形成
いかにすぐれた知識・技能があっても、人間性に欠けるところがあれば、これを正しく発揮することはできない。何にもまして人間形成は重要である。すぐれた人間としては、幅広い教養を基本として、自ら考え自主的に決断する判断力、自ら工夫し新しいものを造り出す創造力、自ら良しとしたことをいかなる障害にも屈せずに行う実行力の三つの能力を備えなければならない。 本校は、これらの能力を養い発揮させることに努める。
(2)専門の科学技術の修得
21世紀を迎えた現在、科学技術の発展は想像を絶するものがある。本校の学生は将来、指導的立場に立つ技術者として、この発展に対応し、さらにこの発展に寄与していかなければならない。
そのためには、最新の科学技術の成果を知るばかりでなく、これらの科学技術の基礎となる理論、原理を十分に理解しなければならない。
本校は、機械、電気電子、電子制御、情報、環境都市の各工学分野において、自らが専門とする科学技術の最新の成果とその根本の原理を修得させるとともに、これらの境界領域に対する率先した取り組みを含め、広範に活躍しうる技術者の養成に努める。
(3)心身の鍛練
将来、すぐれた技術者として社会に貢献するためには、健康な身体と精神を培うことが必要である。
本校は、教科教育に加え課外活動への参加を奨励し、身体の鍛錬、豊かな情操の育成に努める。

以上のような使命と教育方針の基に、私たちは準学士課程(1~5年生)と専攻科課程において、各々の学習・教育目標を掲げています。

本校の三つの方針

    •  木更津工業高等専門学校では、幅広い教養を基本とし、国際的視野を持ち、自ら考え決断する判断力、自ら工夫し新しいものを造り出す創造力、自らの信念に基づき困難にも屈せず遂行する実行力の三つの能力を備えた創造的エンジニアとしての人材の養成を目指します。あわせて、健康な身体と精神、豊かな情操を培い、各専門の科学技術発展と成果の基礎となる理論を十分に理解して、社会に貢献でき、広範囲に活躍する実践的技術者の育成教育に努めます。本校ではこれらの目標の実現のために次の三つの方針を掲げます。
木更津工業高等専門学校三つの方針pdf(PDF:4.24MB)令和6年4月1日更新

本校のアセスメント・プラン

          •  木更津工業高等専門学校では、学校全体として教育改善を継続して行うためのアセスメント・プランを定めます。このプランに基づいて、アドミッションポリシー・カリキュラムポリシー・ディプロマポリシーの妥当性の検証、および、学校全体、学科・専攻、科目の3段階で定めた学修成果等の評価結果をそれぞれの段階にフィードバックすることで教育改善を継続します。
             また、教育改善が、学校全体で継続的に行われていることを「自己点検評価報告書」としてまとめ、自己点検・評価することによりアセスメント・プランが機能していることを継続的に確認します。
             
        木更津工業高等専門学校アセスメント・プランpdf(PDF:1.06MB)令和6年3月28日更新

        本校の教育課程

        本校には次のような教育課程および教育プログラムがあります。

        準学士課程(学科)
        本校の準学士課程では、5年間の一貫教育を通して深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成することを目的として、機械工学科・電気電子工学科・電子制御工学科・情報工学科・環境都市工学科の5つの学科が設置されています。また、各学科共通の一般科目は、国語、社会、保健・体育、外国語等を教授する人文学系と数学、物理、化学等を教授する基礎学系に分かれています(従来本科と表記されていた)。
        専攻科課程(専攻科)
        本校には、5年間の準学士課程の上級コースとして2年間の専攻科(機械・電子システム工学専攻、制御・情報システム工学専攻、環境建設工学専攻)があります。専攻科は、準学士課程における5年間一貫教育の基礎の上に、さらに高度な専門知識と技術を教授し、創造性豊かな技術能力を育成することを目的としています。
        「生産システム工学」教育プログラム
        本校の準学士課程の4年次から専攻科課程の2年次までの4年間にまたがる「生産システム工学」教育プログラムを設定し、国際化に対応できる技術者教育を行っています。本教育プログラムは、最も得意としている専門分野の知識と能力を身につけ、さらに異なる技術分野を理解し、両分野の知識を複合させる能力を身につけことを目的としています。この教育プログラムは日本技術者教育認定機構(JABEE)による審査を受けています。

        生産システム工学教育プログラムの学習・教育到達目標

        生産システム工学教育プログラムの学習・教育目標については、下記よりご確認ください。

準学士課程 学習・教育到達目標

準学士課程では、本校の目的および育成すべき技術者像に基づき、以下の学習・教育到達目標を策定しています。

本科共通

1A: 数学および自然科学の基礎知識を身につけ、それらを用いて応用問題が解ける。
1B: コンピュータを用いた基礎的な情報処理能力を身につける。
1C: サイバーセキュリティの基礎的な問題に関する基礎知識を身につける。
2A: グローバルな観点から他の文化を理解できる。
2B: エンジニアに求められる社会的責任や倫理観を身につける。
3A: 語彙力や表現力を高め、場面や状況に応じて適切な表現ができる。
3B: 国際的に活躍するための基礎的な語学力を身につける。
3C: 自己の考えを論理的に表現する能力を身につける。
4A: 工学的知識を実際の現象に応用するための観察力・解析力を身につける。
4B: 問題解決のために修得した専門知識を応用する力を身につける。
4C: チームの中で他のメンバーと協力しながらチームの目標達成に向けた適切な行動をとることができる。
4D: 専門分野の知識を社会実装に応用する力を身につける。
5: 自分の体験や行動を振り返り、自分の特性や強みを把握したうえで、主体的で継続的な学習の実現に向け て、自分の学習の過程を点検・改善し、将来のキャリアに関する計画を立てることができる。

各学科の学習・教育到達目標

本科共通に加えて

機械工学科
6A: 機械設計分野、力学分野、熱流体分野、工作分野、材料分野、計測制御分野の機械工学に関する基礎科目 を修得する。
6B: 設計製図分野、機械工学に関する実験・実習や電気回路、マイコン、コンピュータに関する PBL 系科目 を通じて、ものづくりに必要な創造的設計手法を理解し、システム開発の素養を身につける。

電気電子工学科
6A: 情報通信・コンピュータ・材料・計測・制御・電気機器・エネルギーなど、現代の高度化技術社会の基礎 に係わる知識を身につける。
6B: 電気電子工学分野における実験・実習や PBL 系科目を通じて、ものづくりに必要な力を身につける。

電子制御工学科
6A: 基礎工学に関する幅広い知識を、制御工学を中心として体系的に身につける。
6B: 現実の課題の解決のために基礎工学に関する幅広い知識を応用する力を身につける。

情報工学科
6A: コンピュータハードウェア、ソフトウェア、ネットワークとそれらから構成される情報システムに関する知識を身につける。
6B: ソフトウェア開発、数理・AI・データサイエンス、情報セキュリティを含む応用分野に関する知識を身につける。

環境都市工学科
6A: 各種測量器械、器具の構造、調整方法及び使用方法を理解し、基礎的な各種測量の学習により測量の基礎的な知識、技能を持つ。
6B: 土木工学に使用されるおもな材料の製造方法、組成、性質などを理解し、コンクリート構造物の設計計算ができる。
6C: 力学に関する基礎的な理論を理解し、構造力学の基礎的な計算ができる。基本的な構造物の仕組み、設計手順を説明できる。
6D: 土や地盤の工学的性質に関する基礎知識と土質力学の理論を理解し、地盤の応力と変形・安定の計算ができる。
6E: 水の力学や性質に関する基礎的な理論を理解し説明できる。川の流れや波の性質の基本的性質や諸問題について説明できる。
6F: 地球環境問題、公害に関する基礎知識を理解し、これらを解消・予防するための社会基盤整備事業の方法について、説明できる。
6G: 国土・地域・都市の各計画の歴史と今後の都市計画と交通計画を立案する方法、および必要な統計手法について説明できる。
6H:基本的な土木工事の概要や施工法、法規を理解し、施工管理の方法について説明できる。
6I: 土木製図の基礎的事項およびソフトウェアの基本的な操作方法を理解し、2次元の構造物の設計製図を指針を基に表現できる。
6J: 実験や実習の目的と方法を理解し、その結果について工学的に説明できる応用力を身につける。

専攻科課程 学習・教育目標

専攻科課程では、自らがよって立つ所の深い専門性に加え、学際的領域に関する素養と国際化に対応できる能力を身につけた、質の高い実践的技術者の育成として自主自立の精神と国際的視野を持ち、
1) 複合領域の知識を結び付ける研究・開発能力
2) 国際化や高度情報化に柔軟に対応できる基礎能力
3) 技術者としての社会的責任と倫理の自覚
を備え、他者と共同して社会に貢献できる開発研究型の技術者をめざして、以下の4点の側面から学習・教育目標を設定しています。

1.人間形成
健康な身体と精神を培い、社会に貢献するすぐれた人間として、幅広い教養をもとに、技術者としての責任を自覚し、その使命を実行しうる技術者。
(1) 豊かな人間性と健康な心身を培う。
(2) 技術が自然や社会に及ぼす影響・効果を理解し、技術者としての責任を自覚する。
2.科学技術の修得と応用
自らの専門とする科学技術についてその基礎となる理論および原理を十分に理解し、境界領域にもすすんで活躍しうる技術者。
(1) 数学および自然科学の基礎知識とそれらを用いた論理的思考能力を身につける。
(2) 最も得意とする専門分野の知識と能力を身につける。
(3) 異なる技術分野を理解し、得意とする専門分野の知識と複合する能力を身につける。
(4) 実験・実習を通して実践的技術を身につける。
3.コミュニケーション能力
国際化および高度情報化社会に柔軟に対応し、自らの考えを状況に応じて的確に表現しうる技術者。
(1) 日本語の記述能力を身につける。
(2) 情報技術を使いこなし、日本語による発表・討論ができる能力を身につける。
(3) 国際的に通用するコミュニケーション基礎能力を身につける。
4.創造力
自ら工夫して新しいものを造り出す研究開発型の技術者。専攻科特別研究などを通して次の能力を身につける。
(1) 問題解決のために修得した専門知識を応用できること。
(2) 創意工夫し問題解決のための計画の立案・実行、得られた結果の考察および整理ができること。

各専攻の教育目的

本校には、5年間の準学士課程の上級コースとして2年間の専攻科があります。専攻科は、準学士課程における5年間一貫教育の基礎の上に、さらに高度な専門知識と技術を教授し、創造性豊かな技術能力を育成することを目的とします。以下に各専攻の教育目的を示します。

機械・電子システム工学専攻
機械工学と電気電子のそれぞれの分野に高い技術力と、両方の専門分野を融合した柔軟性のある能力を身につけ、先端技術に対応した研究開発ができること。
制御・情報システム工学専攻
情報処理技術を基礎として、意思決定技術、ソフトウェア技術、通信技術、制御技術やメカトロニクス技術に関する技術を修得し、創造的、実践的な制御システム・情報システムの研究開発ができること。
環境建設工学専攻
社会的に深刻となっている環境や都市などの高度で広域化した問題に柔軟に対応できる思考力と創造力を身につけ、これらの問題に対応した研究開発ができること。