2025年3月19日に卒業式が挙行され、R6年度5年生の皆様が、電子制御工学科38期(本校54期)卒業生として、ご卒業されました。進路や卒業が心配であった方もわずかにいましたが、最終的には、2024年4月に5年次に進級された37名全員について一人も欠けることなく、それぞれの進学先/就職先を決められるとともに卒業が認定されました。
学科代表者に対する卒業証書授与 (2025年3月19日)
その1か月前の卒業研究発表では、電子制御工学科らしく、機械分野、電気電子分野、情報分野など多岐にわたる研究発表が行われました。
5年間の集大成といえる卒業研究発表会 (2025年2月20日)
卒業生の皆様はコロナ禍真っただ中の2020年4月にご入学されました。ご入学以降、パンデミックや戦争や人権問題など、世界的なできごとがありました。この5年間では、生物多様性がさらに低下しながら環境問題がいっそう顕著で身近になるだけではなく、世界的にも多様性を認め合う風潮が低下して対立分断やナショナリズムが深まったように見えます。昨今もそれが進みつつあるようです。このことについて、担任(関口)としまして誠に残念であるだけではなく、大人の一人として申し訳なく存じます。卒業生の皆様におかれましても、一時的に出会った「先生」より先まで生きられるはずの大人として引き続き学ばれ考えられ、そのうえで先の生き方をなされることを期待しております。
電子制御工学科38期卒業生37名と担任の集合写真
皆様は、そのような社会的変化と困難のあるなかでもなお、けんめいに学業に向き合われ貴重な経験・知識を身につけられ、このたびご卒業されました。お一人お一人に特長や個性があるばかりではありませんでした。モンゴルからいらした長期留学生の方、3年次に情報工学科から転科された方、4年次に工業高校ご卒業後に編入学された方、1度の留年の挫折を経験された方、留年と休学の1年半で社会経験を積まれたうえで4年次後期から決意の復学をされた方がそれぞれ1名ずついらっしゃったという点においても、多様性のあるクラスでした。そしてもちろん、進学先・就職先の分野についても皆様らしく、また電子制御工学科らしく、特定の1,2分野に表せないことは言うまでもありません。
多様性をもちお互いに違いがあってもそれを乗り越え認め合われる皆様のお一人お一人におかれまして、今後ますますご活躍されることを、学科教職員一同、祈念してやみません。
(文責: 関口 明生)