機械工学科のお知らせ

キャリアレポート#01

現在は産業用印刷機械メーカーの女性エンジニアとして活躍する先輩がインタビューに答えてくださいました。現在お子さんもいらっしゃる女性エンジニアのN.Hさんが木更津高専の機械工学科から始まった工学系の進路をどのようにたどっていったのか必見です!

ご経歴を教えてください。

木更津工業高等専門学校機械工学科
山形大学工学部機械システム工学科
山形大学大学院理工学研究科機械システム工学専攻
株式会社小森コーポレーション

現在どのような業務(研究)に取り組んでいるのですか?

印刷機械メーカーにおいて心臓部となる印刷機構の設計・開発を経験したのち、受注生産の工数削減に向けた仕組みづくりを担当しています。

高専への進学を決めたのはいつ頃でしたか?
また機械工学科を選ぶ”決め手”になったものは何ですか?

中学2年生で進路をどうするか親と話す中で「手に職を付けたほうが良い」と親に勧められたことから、工業系の道を選びました。高専は学科によって偏差値が異なり、自分の偏差値に近い「電気電子工学科」と「機械工学科」で悩みましたが、「電気より機械の方が要素が目に見えて楽しそう!」と思い機械工学科への進学を決めました。私の場合、父が沼津高専の機械工学科を卒業してメーカーに技術職として勤めており、卒業後の進路が明確だったこともあると思います。


▲ 機械工学科女子学生との交流会での1コマ 実習や実験は作業服がマストです。

授業や研究での思い出に残るエピソードを教えてください。

入学してすぐは数学の速さについていけず、最初のテストは赤点ギリギリだったと記憶しています。引っ込み思案だったため誰かに聞くこともできず、テスト期間の2カ月前から毎日1時間ほどひたすら復習を繰り返していました。「苦手なことでも時間をかければ得意になるんだ」と、計画性と継続の重要性を実感しました。
また4、5年生になると、テストに向けクラスメイトと勉強会を行ったり、技術士補試験合格を目指してクラスメイト数名と結成した「技術士会」など、人と一緒に勉強をする機会に恵まれました。教えあうことで理解が深まるとは言いますが「人に説明できるレベルまで理解する」だけでなく、「(相手の疑問点に)わかりやすく答える」「自分の分からないことが何かを説明する」「解答についてお互いの意見を出し合う」など、利害や上限関係などがない環境で切磋琢磨できる貴重な経験ができました。

課外活動(部活・学友会・寮生活など)での思い出に残るエピソードを教えてください。

友人に誘われて文芸同好会に入ったのですが、文化祭で自分たちの小説を配布することに。ただ、同好会人数が3名と少なく、小説数が集まらない課題にぶつかりました。読書好きのクラスメイトに「小説を書かないか」と勇気を出して聞いてみたところ、数名が寄稿してくださり、なんとか形にすることができました。その後、そのクラスメイトらは同好会に入会してくださり、卒業後も気軽に連絡の取りあう友人になりました。
また、「自らの意思で、自らの手で冊子を作る」という経験が非常に面白かったことが就職活動での軸になり、今では印刷機械メーカーに勤めています。


▲ 高専の卒業研究では熱流体分野のCFDマッピングについて研究 発表会では実演を交えて成果を報告

大学編入や就職などのキャリアプランにおいて機械工学科という選択にメリットを感じますか?

非常にメリットがあると思います。実習や実験が多く、自分の手で体験できるのは就職活動や会社の業務で大きなアドバンテージになります。また偏見も含みますが「なんとなく」「親に言われて」大学に来た学生とは異なり、高専という少し特殊な環境をわざわざ希望する人は志が高い人が多いです(卒業大学含め、他2つの大学の教授からも言われました)。朱に交われば、というように身を置く環境はとても大事なので、エネルギーの高い人たちと5年間もの時間を過ごせるのは、キャリアにおいて重要だと思います。

最後に在校生や中学生にメッセージをどうぞ!

高校生から就職までは、最も時間に自由が利く時期だと思います。就職するとなかなか自由が利かないので、自分の興味・趣味を是非突き詰めてほしいと思います。また、「自分は〇〇ができないから」と引いて後悔するくらいなら、いっそ飛び込んで先輩や同級生の胸を借りて頑張るくらいでいいと思います。うまくいかなかったら反省して次に生かせば大丈夫。せっかくの学生時代、しっかり楽しんでください!


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