技術振興交流会のお知らせ

問題解決アイデアコンテスト2024を開催しました

 11月3日(日)10:00から11:30にかけて,地域共同テクノセンターと技術振興交流会の共催により「問題解決アイデアコンテスト2024」が開催されました。このコンテストは,祇園祭2024の企画として実施され,地域課題の解決や企業等の業務改善に資するアイデアを,学生から提案・発表していただき,優れたアイデアを表彰するものです。昨年度から始まった本コンテストは,今回で2回目の開催を迎えました。

 今年度の募集期間は7月17日から10月11日までで,応募数は募集上限の6チームに達しました。参加チームは,専攻科1年生からなる5チームと本科5年生からなる1チームです。専攻科1年生のチームは,技術振興交流会の教育助成を受けている「問題解決技法」(専攻科1年前期)の受講生であり,本科5年生のチームは昨年度から引き続き出場し,今年度は卒業研究のテーマとして取り組んでいるのが特徴です。

 コンテスト当日は,技術振興交流会の中野会長,鈴木理事,中尾理事,木更津高専の先村校長,地域共同テクノセンターの島﨑センター長の5名が審査員を務めました。各チームは,5分間のプレゼンテーションと質疑応答を経て,以下の3項目に基づいて採点されました。

●実現性:アイデアが合法的かつ技術的に実現可能であり,必要経費の観点からも妥当であること。さらに,アイデアが実現したときの効果が持続的であると期待できること。
●新規性:新しく斬新なアイデアであること。
●チーム力:問題解決に向けた高いパフォーマンスを上げるチームが作れていること。さらに,当日のプレゼンテーションが多くの人に対してわかりやすい発表になっていること。

 祇園祭に訪れた一般観覧者も加わった会場では,各チームが熱意あふれるプレゼンテーションを行い,厳格な審査とともに,問題解決に向けたアイデアの面白さや,学生が作成した試作品やその実験の様子に驚きつつ,お祭り気分を楽しむ中で進行していきました。

写真 プレゼンテーションの様子。どのチームもわかりやすく工夫された発表でした。

 コンテストは大接戦の末,最優秀賞には「このゆびとまれ」チームの「本の自動販売機の改良」が選出され,優秀賞には「マンホーオール・オールフォーワン」の「マンホール開閉時の身体的危険要素を排除する器具の提案」が輝きました。表彰式では賞状とともに,副賞として図書カード(最優秀賞2万円分,優秀賞1万円分)が授与されるとともに,さらに中野会長からの素敵な副賞に会場が盛り上がりました。

写真 表彰式と記念撮影。受賞されたチームの皆さんおめでとうございます!

 最優秀賞の「自動販売機」は,実際に祇園祭2024の企画としても出展され,多くの来場者に利用されていました。両日ともに古本は早々に完売し,今後はさらなる改良を施し,外部設置の計画も進行中とのことです。今後の進展にぜひご注目ください。

写真 古本の自動販売機の稼働の様子。多くの方が興味津々で購入していました。

 最後になりましたが,この問題解決アイデアコンテスト2024を通じて,地域や企業の問題解決に挑む学生たちの情熱,技術,そして斬新なアイデアに敬意と感謝を表し,今後のさらなる発展を心より期待しています。

佐久間 東陽(地域共同テクノセンター副センター長)