令和7年1月28日(火)に、木更津高専技術振興交流会第41回テクノフォーラムをオンラインで開催し、技術振興交流会会員、木更津高専の教職員および学生など、合計64名に参加いただきました。
今回のテクノフォーラムでは、木更津高専技術振興交流会の助成を受けて取り組んだ下記2件の共同研究について、その進捗と成果をご講演いただきました。
講演I
講師 木更津工業高等専門学校 電気電子工学科 若葉陽一 准教授
木更津工業高等専門学校 電気電子工学科 浅野洋介 准教授
株式会社エバニュー 営業本部 常務取締役 岩井満洋 様
題目 ビジュアルプログラミングソフトを用いたライン引きロボットの制御機構の開発と
その教育教材の提案
講演II
講師 木更津工業高等専門学校 電子制御工学科 関口明生 准教授
題目 小口径の漏水を不断水で修理するための補修具の試作開発 (2)
講演Iでは、ビジュアルプログラミングソフトを用いたライン引きロボットの開発と、それを応用した小学生向けプログラミング教育の展開、ならびに、ライン引き作業の自動化の試みについてご報告いただきました。また、講演IIでは、年間数億円の損失をうみだす上水道の漏水を対象として、それを断水せずに修理する補修具の開発とその製品化に至るまでの一連の過程についてわかりやすくご報告いただきました。
いずれの取り組みも技術相談という具体的な課題からスタートし、それを教育や研究のフィールドに昇華させ、最終的には地域貢献や社会実装につながるすばらしい研究成果として実を結んでいます。テクノフォーラムでご講演いただくにふさわしい好事例であり、木更津高専の今後の地域連携や教育・研究活動に対する重要な示唆を含んでいました。技術振興交流会会員にとっても、木更津高専との連携がもたらす効果や意義を再認識していただく良い機会になったに違いありません。
今回のテクノフォーラムでは、上記の講演に先立って、技術振興交流会ロゴデザインコンペティションの最優秀作品に対する表彰式も執り行われました。表彰式では、ロゴデザインコンペティションの審査委員長としてご尽力いただいた本校情報工学科の吉澤陽介准教授から、審査の観点やコンペティションの意義、デザインを学ぶことの魅力について講評いただいたのち、技術振興交流会の中野賢二会長から最優秀作品制作者に対して表彰状と副賞を授与いただきました。なお、技術振興交流会ロゴデザインコンペティションの詳細については、3/25(火)に予定されている式典ののちに、あらためてご報告させていただく予定です。
テクノフォーラムは毎年度の10月と1月に、木更津高専技術振興交流会主催のイベントとして開催されており、どなたでも参加可能です。10月のテクノフォーラムはハイブリッド形式で開催され、最新の科学技術の動向や時流に沿った話題をわかりやすく提供することを目的とした講演会と現地交流会を主体としたイベントとなっています(関連ページへのリンク:https://www.kisarazu.ac.jp/news/20241105/)。また、1月のテクノフォーラムはオンラインで開催され、木更津高専技術振興交流会の助成を受けた教育・研究活動について、その進捗や成果を報告する講演会主体のイベントとなっています。
地域共同テクノセンターは技術振興交流会の事務局として、テクノフォーラムの企画と運営を担っています。「教育・研究成果の社会実装を目指す教職員や学生」と「高専の技術やアイデアを活用した課題解決を目指す企業や自治体等」との連携を促進するため、今後も、技術振興交流会会員の皆様や地域社会のニーズを踏まえながら、適切なかたちでテクノフォーラムを開催してまいります。引き続き、皆様のご理解とご協力を何卒よろしくお願いいたします。
文責:地域共同テクノセンター長/技術振興交流会事務局長 島﨑彦人