情報工学科のお知らせ

2024/04/09 地域企業を対象に「木更津高専生による企業セキュリティ診断」を実施

 制御・情報システム工学専攻1年八木航樹さんと富澤太一さんが,米村恵一准教授の指導のもと,木更津高専技術振興交流会の企業を対象にセキュリティ診断を行っています。二人は昨年度,情報工学科で企業セキュリティ診断を卒業研究のテーマとして卒業研究発表を行い,今年度以降も研究を継続する予定です.

 「木更津高専生による企業セキュリティ診断」は,木更津高専技術振興交流会をとおして応募のあった企業に,IPA(独立行政法人情報処理推進機構)「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」をもとにした診断フォームの設問に回答いただいた後,回答結果を分析,フィードバック資料を作成し、企業を訪問して解説するものです.2023年12月から2024年3月までに,4件の診断を行いました.

・IPA「5分でできる!情報セキュリティ自社診断:
 https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/5minutes.html

 この取り組みの背景として,深刻化するサイバー空間の脅威に対処するため,2016年7月に千葉県警察と締結した産学官連携によるセキュリティパートナーシップ協定があります.2023年7月,千葉県警察本部から、中小企業向けセキュリティ診断の活動をしている日本大学理工学部セキュリティラボを紹介いただき,本学でもこの取り組みを開始しました.

・千葉県警察サイバーセキュリティパートナーシップ:
 https://www.police.pref.chiba.jp/cyberka/safe-life_cybercrime-13.html
・日本大学理工学部 セキュリティラボ:https://seclabo.jp/
・木更津高専 技術振興交流会:https://www.kisarazu.ac.jp/techno/gsk/

 セキュリティ診断を実施した企業からは,次のような感想をいただき,好評を得ています. 「わりやすい説明でよかったです.」
「企業訪問では自分の将来希望する職種以外の企業での働き方や業種ごとの違いを見聞きできる貴重な時間にもできるのではと感じました.」
「弊社の弱点が,よく分かりました.この点を克服するため社内で検討して対策を行います.次回,セキュリティ診断で改善が見られるよう期待したいと思います.」
「弊社クライアントから提示されるセキュリティ診断もありますが,利害関係者からの調査のような診断では,”適切な回答”寄りになりがちで,課題の抽出や具体的なアクションのための診断にはなり難いと考えます.関連省庁などが提供、推奨するウエブ診断もありますが,結果に対して対話する機会が無いので、印象の薄いものに終わってしまいます.今回のように,純粋な診断と対話であれば,学ぶことも多く、気づくことも多く,有益だと思いました.」

 木更津高専では,今後もこのような活動を通して地域企業に貢献してまいります.