桜の蕾も膨らみはじめ、春の訪れを感じられる季節となりました。
本日は、教職員の皆様をはじめ、多くの皆様のご臨席の下、このように盛大な卒業式を挙行していただいたことに、卒業生一同、心より御礼申し上げます。
まだ、十五歳の時、私たちは期待と不安を胸に、この会場で入学式を迎えました。
一年生では、鴨川での宿泊研修や初めての体育祭、祇園祭を通して、中学校とは違う自由な校風や個性豊かな高専生に毎日驚きの連続でした。
二年生になると高専生活には慣れてきた一方、専門科目が一気に増え、新たな学びに喜びを感じながらも、その難しさに苦戦したことをよく覚えています。
そして新型コロナウイルス。三年生は、ほぼ全ての授業が遠隔授業となり、部活動やスキー合宿、見学旅行は中止となりました。自宅で一人で授業を受け、友人にも会えず、はじめは孤独を感じた日々でした。しかし、友人と電話で相談しながら実験レポートを仕上げたり、チャットで先生に質問したりと、何とか乗り越えることができ、今となっては良い思い出です。
そして記憶に新しい四、五年生。長い年月を同じクラスで過ごし、居心地の良い仲間たちと授業や研究に取り組みながらも、毎日、就職活動や、進学試験のことで頭がいっぱいでした。懸命に取り組んでもうまくいかないこともありました。しかし、どんな時でも、先生方は私たちに、真摯に、丁寧に向き合ってくださいました。本当に感謝しかありません。
新型コロナウイルスの影響で思うようにいかない日々もありましたが、四年生からは、次第に元の高専生活が戻り、五年生では、体育祭や祇園祭、そして卒業式を迎えることができたことは本当に嬉しいことだと感じています。
まだまだ、未熟な私たちですが、本日無事に卒業の日を迎えることができました。こうして思い返してみると、この五年間は本当に一瞬で、いつの間にか、木更津高専は、私の大切な居場所となっていたことを改めて実感します。木更津高専に入学したこと、この五年間、最高の仲間たち、尊敬できる先生方と過ごせたことを心から幸せに思います。そして四月からは、それぞれが新たな道に進んでいきます。それがどのような道でも、常に自分を大切にしていきたいと思います。そして、社会に貢献すべく、これからも挑戦と成長を続けて参ります。
最後になりますが、私たちに真摯に向き合ってくださった教職員の皆様、苦楽をともにしたクラスメイトや部活動の仲間たち、どんな時も支え続けてくれた家族、これまで関わった全ての皆様に卒業生を代表して、改めて深く御礼申し上げます。
名残は尽きませんが、皆様のますますのご活躍とご多幸をお祈りするとともに、木更津高専のより一層のご発展を祈念いたしまして、答辞とさせていただきます。
令和五年三月十七日 br>
木更津工業高等専門学校 卒業生代表 br>