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アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2023関東甲信越地区大会(学生取材記事)

 NHK高専ロボコンへの参加は、今年度入った計19人の1年生の大勢にとって初めてのものであり、またそのうちの一人である私にとってもそうでした。私は今回副リーダーとして参加できることになったので、少し緊張もしていました。
 今年は、パン食い競争と障害物競走を合わせたフルーツ収穫がコンセプトで、アイデア出しの時点から苦戦しました。毎日多くの機構や足回りを考えだし、多くのアイデアが捨てられていきました。
 Aチームでは英国の武器であったパンジャンドラムというウニ型タイヤで障害物の角材とロープを乗り越えよう!と決まったのですが、設計がなかなか進まないまま7月も目前に迫ろうとしていました。そんな中、5年生の先輩が設計に入り、急速に今まで形にすらなっていなかったロボットが、少しずつ原型を現し始めました。1年生も夏休み中積極的に活動に参加し、加工や組み立ての知識をどんどん身に着けていきました。
 また今回、デザイン研究同好会の皆さんにロボットの装飾を依頼し、大会でもお褒めの言葉を頂いたほど、かっこいい外見になりました。
 大会1か月前にロボットがほぼ完成し、収穫練習も順調で、最初は実現不可能だと諦めきっていたAチームロボット『いっぱい採れるジャン』に、チームの誰もが全国出場の大きな期待を抱きました。
 木更津高専へと短期留学できていたタイの学生さん達ともロボットを通して交流する,という機会も得ました。
 しかし、大会前日、競技場での走行練習途中に足回りのカップリングが破損するというハプニングが発生し、走行不可に。しかも予備を持ってきていなかったため、急遽木更津から運んできてもらうことになりました。
 結局、前日はしっかり走行することもままならず、迎えた当日は、一回戦こそ審査員判定勝ちでしたが、二回戦ではものの見事に小山高専Bチームに敗退しました。すべては、練習不足、そして持ち物チェックがなっていなかった事が招いた結果だったと思います。
 来年になれば、ロボ研を全面的に支えてくれていた4、5年の先輩たちが引退していきます。オフシーズン中に、技術を学び、ロボ研を改革し、来年はこのような悔しい思いをしないように引き続き精進していきたいです。
(機械工学科1年 城野未実)
 
タイの学生さん達、ロボ研学生、そして今年度出場ロボットとの記念写真

大会の様子(Aチーム)

 2023年10月15日(日)、高専ロボコン関東甲信越地区大会が駒沢オリンピック公園屋内球技場にて行われました。
 今年度も昨年に引き続き現地開催を無事に行うことができました。今年の競技課題は「もぎもぎ!フルーツGOラウンド」です。これは、角材とロープの障害物が設置されているコースを周回しながら、高いところに吊るされているフルーツを、ロボットに取り付けた「お助けアイテム」を駆使して回収する競技です。
 Bチーム「TAKE採物語」は、七角形の星型をしたタイヤと、展開すると高さが4倍まで高くなるパンタグラフ、それにフルーツをしっかりと掴んで収穫するお助けアイテムが特徴のロボットを製作して出場しました。テストランでは順調に角材を乗り越え、ロープをくぐり、フルーツの収穫に挑むなど順調な様子を見せていました。しかし、本番では基盤の接触不良を原因とする回路トラブルに見舞われ、一度もロボットが性能を発揮することなく大会を終えることとなりました。
 今年は、昨年度からの成長や、夏休みに入ってからの全員での追い上げにより、昨年度よりよいロボットを作れたと思います。しかしながら、チームの殆どを占める1,2年生の技術力の低さやリーダーである僕のマネジメント能力の低さ、そして何より「ロボットを動かす」という基本的な事項を達成できなかった制御の不手際により、このような結果になってしまいました。しかし、僕たちはここで努力をやめることなく、来年度に向けてさらなる技術力の向上と、来年度の好成績を目指して活動を続けていきます。今年度の応援ありがとうございました。
(情報工学科2年 星 凌誠)

テストラン直前、メンバーとロボットで記念撮影

大会の様子(Bチーム)